奨学金給付・人材ネットワークの形成
奨学事業部では、国際性豊かな人材の育成を目的に、人文社会科学および運輸・海事分野の大学院生と、地方公共団体の行政官を対象に奨学金を提供しています。
ヤングリーダー奨学基金(SYLFF)プログラム 75,104,450円
ヤングリーダー奨学基金は、国際社会のリーダー育成を目的に人文社会科学分野の大学院生を対象とする奨学金事業です。財団が直接学生に奨学金を提供するのではなく、財団から寄贈された基金の運用益を使って、大学が独自の運営委員会の決定により学生に奨学金を提供します。
基金(100万米ドル)の寄贈は日本財団が行い、基金事業の運営は後述のフォローアップ・プログラムとともに当財団奨学事業部が担当する共同事業です。単なる奨学金にとどまらず、様々なフォローアップ・プログラムを通じて、奨学生ネットワークの構築・活用に力をいれています。
基金運営事業
●新規基金設置校
1987年に事業が開催されて以来、これまでに世界39カ国60高等教育機関にこの基金を寄贈し、今年度は、日本の大学として初めて、慶應義塾大学政策・メディア研究科に61番目の基金を寄贈しました。これによりSYLFFネットワークの大学は79を数え、奨学生の総数は7,500名に達しました。
●基金既設校の訪問
基金既設校については、経営アカデミー(モンゴル)、ベトナム国立大学ハノイ校、ベトナム国立大学ホーチミンシティー校、オーストラリア経営大学院、中山大学、力レル大学、コメニウス大学、ジュネーブ大学国際関係大学院、ブタペスト経済大学、エトボシュ・ローランド大学、ハンガリー科学アカデミー、ポートランド州立大学、カリフォルニア大学サンディエゴ校、ユトレヒト大学、ヤゲロニアン大学、北京大学、およびアンカラ大学を訪問し、奨学生との懇談や奨学金プログラム運営担当者との協議を行いました。
●基金運営担当者研修プログラム
また、奨学金プログラムの運営と国際教育一般に関する理論と実践を研修する目的で、中国(3大学)、ギリシャ、スロバキア、メキシコ、インドネシア、ブルガリア、南アフリカの9大学からヤングリーダー奨学基金運営担当者各1名を米国に派遣し、1999年6月19日から7月16日までコロンビア大学において研修プログラムを実施しました。英語の研鑽と国際教育に関する講義を主体に、近郊の大学、財団、国際機関等の視察も組み合わせた効果的なプログラムで、参加者の高い評価を受けました。
フォローアップ・プログラム
●共同研究・交流(JREX)プログラム
ヤングリーダー奨学基金対象校の大学院生が主体となって実施する学生の共同研究、または交流活動を支援しています。