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プルラリズムと申し上げたわけですけれども、私はやはり、ポストモダンの時代は、プルラリズムが中心の世界だと思うわけです。プルラリズムであるならば、いろいろな問題をいろいろな方法で解決していこうということであって、1つだけの唯一絶対の解決策があるとみない方法なわけです。これは、女性の問題でも、民族の問題でも、いろいろな問題でも、同じようなアプローチをするわけです。例えば、移民の問題もそういうもので解決することができるわけです。大事な点というのは、寛大性、寛容性というもの、そしてまた、いろいろな人たちの見方を受け入れる気持ちというのが大事だと思うわけです。ですから、私の立場というのは、言語に関しても、ほかの問題に関してもそういう見方であるということです。

 

◆質疑応答

 

○モデレーター 恐らく、ご意見なりご質問がおありだと思いますから、手を挙げていただければと思います。どうぞ。

 

○質問者A 今、5人の先生方にグローバリゼーションについての考え方を伺ったのですけれども、それぞれ、その方が所属している固有の文化の違いというものが鮮明に出てきたのだと思います。比較的、シンガポールと日本がマルチ・センターの一つとなるということをおっしゃる。あとの方は、それぞれいろいろなニュアンスにいっていたということで、5人の尺度でグローバリゼーションを話し合われた。グローバリゼーションというのは、定義も評価も非常に難しいものであるという感想をもちました。

次に質問なのですけれども、インド国において、グローバリゼーションというのは、やはり異文化との遭遇だったと思います。日本でももちろんそうでありました。そうしますと、インド国の歴史を振り返ってみると、インド国は、歴史上、異文化との大きな接触があった。そして、衝突があった―このように理解します。例えば、ヒンズー教の王朝がイスラムに占領されたり、あるいは英国、アングロサクソンによって植民地化されたり、そういう経験をおもちでした。そのような歴史上の異文化との遭遇、異文化との衝突、そういう経験と比較して、今のグローバリゼーションというものは、インドに対してどのようなショックなのでしょうか。どのように大きな影響を与えるものなのでしょうか。ナンディ先生はこういうことをおっしゃいました―伝統的な社会制度、恐らくカーストのことをおっしゃったのではないかと思いますけれども―グローバリゼーションというのがどんどん進展してきて、インドにどんどん入ってくると、カースト制度というのはますます希薄になるものなのでしょうか。そのことも含めてお教えいただきたいと思います。

 

○ナンディ 今のご質問に対する答えは、非常に複雑な答えになると思うのですけれども、時間がないので、単純な答え方にさせていただきたいと思いますので、お許しいただきたいと思います。

おっしゃるとおりだと思います。インドは、この600年にわたり、ヨーロッパの文化に接触しました。そして、200年間は植民地という経験をしてきたのであり、その前には、もちろんインド以外のところから指導者たちが来ていたわけです。例えば、こちらの教授の方々の出身国からも支配者たちが来ていたわけです。

 

 

 

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