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そういったことは、すべて平面化され、一元化されていきます。したがって、発展途上である、まだ発展し切っていないような社会にとっては、現在の先進国以外のビジョンはあり得ない。望ましいと思われるような社会のビジョン、そして、自分たちの文化的な生活をほかの形での組み立て方、いかにして何を開かれたままにしていくべきなのか。そういった考え方については、結局はこれを根本から浸食されていくものとなります。殊にグローバリゼーションが、我々のオプションの幅をだんだんと狭めていき、また、私たちのチャンスを狭めていくものになっております。

 

○モデレーター インドは、ソフトウェアはつとに有名で、ナンディ先生は、そういったお国の芸を非常にうまく生かされたのではないかと思います。

最後に、ヤルマン教授にお願いします。

 

○ヤルマン 皆様とご一緒できてうれしく思います。世界平和研究所の関係者や本日おこしの皆様方々とこういった形でお話しすることができ、非常にうれしく思い、同時に、私も存じ上げています佐藤誠三郎先生のご逝去に対しての悲しみを、この場をかりて改めて申し上げたいと思います。本日お招きにあずかりましたことをお礼申し上げます。

非常に手短に申し上げますが、グローバリゼーションがもつさまざまな意味について、私は懸念していることがあります。政治、経済、そしてまた文化の側面があり、インターネットがある。それらは、いずれも私たちが今、つくりつつある世界の中において果たす役割であります。

まず、政治的側面ですが、グローバリゼーションは、今までにアメリカによる世界の多くの地域をコントロールしていくということをかなり行なってきました。大西洋、南米の国々は、明白な、または暗黙のアメリカのコントロールに対して反発をみせていますが、アメリカのコントロールについて最も激しく反発しているのは、西アジア、中東です。

簡単に申し上げますと、例えばイランがあります。イランが今までにロシアやイギリスによって、第1次世界大戦、第2次世界大戦で占領されていた状況と、その後、アメリカによって大変な影響を受けており、その時かいらい政権としてパーレビ国王の政権であったということも思い出していただければと思います。その反動としては、非常にはっきりしているのですが、つまりイデオロギーが生み出されました。それによって若者たちを支えていきました。その結果、驚くようなイスラムの反応がアヤトラ・ホメイニによって出されました。他の例では、イラクをめぐる問題、イスラエルをめぐる問題、パレスチナをめぐる問題、そういうものなどが挙げられます。これら地域の人々の反応は非常に大きいものでした。基本的には、これは地元の反応として、アメリカは一体何をやっているのか。湾岸地域において、中東において、アメリカは遠くにあるのに何をしでかしているのかと問いただしています。

 

 

 

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