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いずれにいたしましても、今後、これからグローバリゼーションの中で、異質な、ちょっと違ったものも生きていくことができるようなグローバル化というものが大事だと思います。違ったものが平和共存できる、そして、民主化した社会の中で生きていくということが非常に大事な要素なのではないかと思います。逆の方向に向かっていってはならないと考えています。

 

○モデレーター ドイツの立場からみて、非常に強調されたと思いますのは、アメリカナイゼーションであってはいけない、ローカルコミュニティーのためのグローバリゼーションでなければというお話が強調されていたと思いますが、その際に、ヨーロピアナイゼーションという実態が恐らくあるのだと思うのですが、ヨーロピアナイゼーションという状態とドイツからみてのローカルコミュニティーのベネフィットというのが、どのようにつながっていくのかという問題を提起されたように思いますので、これは後でもう少しご議論いただいたらどうかという感じがいたします。

それでは、次にナンディ教授にお願いいたします。

 

○ナンディ 5〜6の点を申し上げます。これはもう、本当に簡単に図式だけをお伝えします。

第一に、かつては、暗黙の了解のうちのグローバリゼーションはすべてのところにおいてみられた。そして、顕現されている明らかなグローバリゼーションの方が、暗黙のものよりもよいと思われています。先ほど、東ドイツにおいてはグローバリゼーションは行われなかったという話しがありました。しかしながら、起きていたとも考えられるのです。これは一握りのエリートに限られた現象としてのみあったといえるのです。シグムンド・フロイトは、常にくだらないもの、そういった瑣末なことについて探れ、それこそが世界に対しての大事な手がかりを提供するのだからと語りました。フロイトの言葉に基づいて、1つの例を挙げますと、東ヨーロッパとソ連とが崩壊していく中で、多くの新聞報道は、小さな囲み記事で、東ヨーロッパの国々の指導者たちの隠し財産等について書きました。そういった金庫などの中に隠されていたのはほとんどの場合、フランスのワインと香水、アメリカ・ドル、有名デザイナーのブランドの洋服、イタリアの靴、日本の電気製品というものばかりであったといいます。変わったものではキューバの葉巻があったということです。彼らは、世界の一級品とそうでないものは何なのかわかっていたのですが、そういったことを知る権利を、人民には与えていなかったのです。

第二に、グローバリゼーションのもとでは、ITがある程度のところまではさまざまなハンディを平等化させていくものになります。政治の最高レベルでは、これは起きておりません―ゴアもブッシュも、いずれのお二方も、非常に体制派の名のある名家の出身で、いずれも大変な金持ちですけれども―少なくともある一定のところまでは、グローバリゼーションはより平等な機会を与えるものです。それによって、社会的、文化的な側面においてのハンディを回避することができます。

 

 

 

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