奥川幸子(対人援助職トレーナー)
おくがわさちこ 1972年東京学芸大学聾教育科卒業、1972年から24年間、東京都老人医療センターでソーシャルワーカーとして勤務のかたわら、金沢医療技術短期大学作業療法科(1979〜)及び立教大学社会学部(1984〜)の非常勤講師も兼務(1998年まで)。現在、個人及び自主的な学習グループとの契約によるスーパービジョン、全国・都道府県・市区レベルの対人援助職者(職種は多様)に対する教育・訓練、某有料老人ホームのケア担当職種に対する教育・訓練及び入居者の相談、その他全国社会福祉協議会や東京都地域福祉財団の各種委員会委員など。テーマは、「職業として『人が人を援助するとは』」、「現代社会における『老いと死』」
1. わたくしのプロヘの道のり
1] 患者だったとき
:患者同士間の<連帯と仲間によるピアカウンセリング>
2] 医療ソーシャルワーカーとしての出発:ケアを職業として(※3
・暗闇のなかの一年
:高齢者や家族の方達によってケアされたわたくし
・スーパーバイザーとの出会いと<職業的基盤づくりの準備段階へのケアを受ける>
・<援助ロボット>への突進
・<文明開化>に伴う痛みへの前奏
3] 真のプロフェッショナルヘの道:ケアワーカーとしての自分自身に信頼をもてるようになるまで
・あるクライエントとの出会い(※1
・<自分がこわれた>:人の人生で生きているわたしって何なの?
専門的&一般的援助関係の中で自分自身をケアすることに専念
→表1<一般的援助関係と専門的援助関係の違い>
・ケアワーカーとしての自分自身の<背骨づくり>
●<相互交流(ダイナミックス)のなかで実践される見えない世界を言葉にする>
●自在に自己を他者に提供する:<逸脱の美学>
→図2「臨床実践家が体にたたきこまなければならない枠組みと組み立て」
4] プロのケアワーカーへのサポート:臨床実践家としての熟成とスーパーヴィジョン(※2