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2. 職業としてのケア

1] 対人援助職者として、ケアを必要としている方たちの前に立つ際の前提

自分自身の理解と心身のコントロール

:自分自身を関与させる行為(侵襲行為でもある)ゆえに

→図1<援助者自身が置かれている状況の理解>のII

2] ケアは、初めて出会った人を<理解すること>から始まる。

→図1<援助者自身が置かれている状況の理解>のI

・多くは、その人の人生の途上で(危機的な、または重要な)出来事に直面している方たちと出会う。

・4次元的な理解:いま、目の前にいる人とその人が置かれている固有の問題状況を理解し、本来(潜在的に)その人が有している「強さ」や「生きる力」を見つけ、引き出し、さらにその潜在的に持っている「強さ」や「生きる力」を実際の社会生活場面で発揮できるように支援すること。

3] 状況の4次元的な見積は、<ケアを必要としている人とケアワーカーが、お互いを関与させながら交わされるコミュニケーションを媒介とした相互作用を基盤とする信頼関係に基づいた共同作業>の過程で明らかにされる。

→図1<援助者自身が置かれている状況の理解>のIII

 

※1 拙書「未知との遭遇〜癒しとしての面接」 三輪書店 1997 64-98頁

※2 拙文「いま、実践家に求められているスーパービジョン〜臨床実践の自己検証と絵解き作業ができるように援助すること」 社会福祉研究第77号 44-52頁

※3 拙文「高齢者にかかわる人のためのスーパービジョン〜スーパーバイザーとの出会いからスーパービジョン実践家としての途のり」 現代のエスプリ 至文堂 2000/5

 

 

 

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