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第10回海洋および極圏工学国際会議講演論文

アメリカ合衆国シアトル、2000年5月28日〜6月2日

Copyright©2000 海洋および極圏工学国際学会

ISBN 1-880653-46-X (Set); ISBN 1-880653-48-6 (Vol.11); ISSN 1098-6189 (Set)

 

加速度と回転速度の計測による掘削ライザーの渦励振モードの特定

Karl E. Kaasen

ノルウェー海洋技術研究所

Trondheim, Norway

 

摘要

ノルウェー深海プログラム(NDP)における渦励振応答の計測値を元にライザーの変位量を計算する評価手法を開発した。この評価手法では、加速度計と回転速度センサーから得られる情報を利用する。ライザーに取付けられた加速度計は、ライザーの回転振動によって発生する重力に感応する。この効果を無視して二重積分計算を行なって変位量を求めると、特に低次の振動モードにおいて現実と乖離した結果となる場合がある。新しい評価手法では、この問題を解決し、さらに回転速度の測定値を一貫した方法で評価に組入れることができる。新手法では、モード分解の原理を使い、ライザーの振動モード形を多くの振動モードについてあらかじめ計算し、周波数領域内で最小2乗法によって各振動モードのモード質量を推定する。センサーのノイズが新手法に与える影響を調べた結果、重力の影響によって加速度計が超低周波の振動モードを捉えることができることが分かった。新手法の能力は、評価の実施例を使って示す。重力による「外乱」を無視した場合の影響についても示す。

 

序論

ノルウェー深海プログラムの一環として、ノルウェー沖の現場に設置された3つの掘削ライザーに、渦励振の測定用装置を取付けた。ライザー上での測定に加え、水深の異なる多くのポイントで海流を測定した。測定の目的は、渦励振の理論モデルの検証用データを得ることである。本稿では、ライザーの動きの測定値から、検証データとして利用可能な情報を得るために使った処理方法について解説する。データには、通常、ライザーの長さに沿った各測定位置における横方向変位、関与する振動モードおよびそれらの周波数から構成される。

3ヵ所の設置現場で得られたデータに対して、原則的に同じ解析方法を用いたが、測定装置には多少の違いがある。本稿の内容は、測定装置が最も充実していたことから、Helland-Hansenサイトでの測定データに基づいている。

 

 

 

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