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これらの結果は一方が平均値で、もう一方が最大値で与えられていることから、絶対値を比較することは難しいが、励起モードを考慮すると忠実である。

 

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●図4 - 海底から24mのライザーセクションにおける横方向移動の経時変化

 

図4に、ライザーの海底から24mの位置にあるセクションの横方向移動量の経時変化を示す。この結果は、モデルが渦励振にさらされる細長いライザーの典型的な非線形現象である変調応答を捉えることができることを示している点で興味深い。

 

結論

疲労の評価はライザーの設計プロセスにおいて重要であることが認識されている。疲労につながる周期的負荷の1つとして渦励振を考慮に入れることは不可欠だが、渦励振を考慮に入れた全体的な破壊疲労の計算には、新しい手法とモデルが必要である。Ferrari & Bearmanモデルは、本論文で示したように、この目的に利用できる可能性がある。

Ferrari & Bearmanモデルによる仮想的な計算結果から、このモデルはライザーの疲労設計において有望であることが示された。モデルの較正と適用可能範囲の見極めのため、今後、数値的テストと経験的テストを継続する。各種のテストのうち、P-18プラットフォームのSCRからモニタリングによって得られるデータを使ったシミュレーションには、特に注意を払う。

 

参考文献

American Petroleum Institute (API) - Recommended Practice for Floating Production Systems (FTPs) and Tension-Leg Platforms (TLPs) - API-RP2RD-First Edition-Jun/l998

Bearman P. W., Vortex Shedding from Oscillating Bluff Bodies, Ann. Review of Fluid Mechanics, 1984.

 

 

 

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