弱められた動きは、石油の生産を促進し、上甲板上の設備と構造に係る荷重を減少させると共に、船体構造にも良い影響を与え、船員の作業環境を改善する。
やぐらの位置
やぐら区画の位置は、通常の船舶への風向き、船体の曲げ荷重及びやぐらの挙動により誘発された波との間の妥協が必要である。船舶は通常、1年ストームまでの状況での風に耐えられるように計画されている。しかしながら、全く自然の風の状態を考慮したやぐらの位置は、係留チェーンと船首アジマススラスターの間に受け入れられない不調和が生じるということが、初期の検討で判明した。
最終的に採用されたやぐらの位置は、船首より船体の長さの約27%船尾方向である。バウスラスターにより係留を保持し、船体強度とスラスターのパワーによる利点が得られるということが、このことから明らかに判る。
構造上のレイアウトと船体形状
船舶は、船首の追加的な耐氷性に関するものを除いて、縦方向に骨組みされている。二重底は貨物区域と機関区域の長さを十分に広げた。船体の安定性の特徴は、船体の梁の深さを増やすために開発され、応力とたわみを減少させている。適度なBlock Coefficientと下げた喫水線は、順番に、船体に係る波動曲げモーメントを減少する。さらに、貨物とバラストのスペースは、水中曲げモーメント及び積み込み積み卸しサイクル間の船体のたわみを最小にするために使用される。
安定性
安定性の要件は、係留時、非係留時、又は、厚い氷で覆われている海域でも操業する必要がある多くのFPSOに対するよりも、非損傷時及び損傷時の両方のケースについて多くの要求がある。これらを考慮すると、結果として、追加のウエイトが必要となり、重心も高くなり、それに応じて安定性の減少も招くことになる。船舶の安定性は、IMOのMODUコード(通常、掘削船、例えば英国の北海の掘削船に適用される)とMARPOL条約上適用される損傷時復原性の要件(通常、オイルタンカーに適用される)の両方に適合する必要がある。
環境への影響の最小限化
船の横梁を限定し、適度なBlock Coefficientを使用し、船体を流線型にすることにより、誘発される荷重(波、水流、風、その他)は最小化される。
ピッチングによる追加的な荷重は、船首形状を太らせて、急激な形状変更を避けることにより低減された。