図8 1979年7月6日〜10日の期間に取られた岩手県水産技術センターの各東西側線での水温断面図(℃)。後は図6に同じ。
なお、1972年8月の事例でも、144°40から50‘E付近に南下流を示唆する右上がりの温度勾配がみられ、暖水塊の断面を示したような形状をしているが、この南下流は海洋速報の示す海況からみて、より北で反転し南下する黒潮本流とみなすのが自然であろう。しかし、最も南の椿島ラインにm+9σを超えるような高温水が見られないこと、黒潮の二重構造(Nagata et al., 1986; Shine et al., 1988; Shin et al., 1991)とみなせるにような構造が現れており、限られた資料からは明確な結論を出すのは難しい。