追尾率とロスト率及び乗り移り率との関係は、追尾で失敗した場合がロストか乗り移りとなることから、「ロスト率+乗り移り率=1-追尾率」の関係となる。
ロストと乗り移りとなる割合は、それらの原因となっている、船舶エコーが複数に割れる、降雨クラッタによるロスト、船舶の陰によるロスト、多重反射偽像によるロスト、接近した他船などの映像に乗り移りが発生する各々の確率に依存するが、いずれの事象も各々独立した事象と考えられることからどの事象も起きるものとしてそれら確率は調査結果が得られるまでは1/5と仮定しておく。
実際には、エコーが得られない確率でロストとなり、エコーは得られるが追尾対象としている物標以外のものとなる確率で乗り移りとなるが、それら確率についても各々等しく1/2と考えるのが妥当であろう。