通常の予想される作業負荷を処理することができるだけである当直配備水準は、潜在的に過重負荷状態になっており、緊急事態または計画外の事象が発生したような場合には、確実に過重負荷になる。これらの事象についての報告を聞くことは、当直担当の当該事象に対処する能力に対して、寄与するところがある。
作業負荷のストレスに伴う無気力な行動が持っている危険性
過重な、または通常水準以下の、作業負荷状態は、潜在的に損傷を与えつつあるものとなっており、この損傷が繰り返し発生するようにされていると、個人・同僚・管理者などの健康に関係してくる可能性がある。
短期のまたは急激な過重負荷(過剰ストレス)は、要員が、情報を解釈し効果的な決定を行い適切な行動を取ることを、阻害または妨害することになろう。通常、作業を行うために利用できる人員の数を増やすこと及び各作業の優先性を明確にすることにより、過重負荷は、急速に緩和されることになろう。過重負荷状態が長引くと、各個人の行動に、より長く続く質低下をもたらすことになろうし、当該要員の健康を損なわせることになる可能性がある。
しかし、活動しないまたは能力以下の仕事に従事している状態(過少ストレス)は、論証できるところによると、過剰ストレスよりも有害である。過剰な人員配備は、作業現場に倦怠と単調な気分とをかもし出させ、VTSOが、通常は技能を維持し練磨することになると思われる仕事に立ち向かう機会を減少させる。能力以下の仕事に従事している個人またはチームは、時を経ずして、組織内においては社会的に受け容れられない可能性がある態度を増長させることになろう。
指導者(暫定−皆さんからの提案及び投稿が待たれている。)
STCW条約は、実施中である研修が対象としている作業における行動の具体的な役割についてだけではなく、指導上の技法についても資格を認められている、有能な指導者が必要であることを認識している。この、主題についての専門的知識と高等教育の指導についての資格との組み合わせは、獲得することが困難であるが、研修プログラムの作成及び実施においては必須事項である。勧告V−103は、この点を考慮して、VTS指導者は、専門的なVTS知識と高等教育の資格との間に適度な均衡性があることを必要とする、と表明している。
VTS研修指導者