日本財団 図書館


VTS研修プログラムについての指導者は全員が自身でVTS運用者資格認定証を取得していること、という点を確保することが困難である可能性を理解して、IALA勧告は、次のように述べている。

 

『担当機関は、指導者と評価者とが、担当を任されている特定の研修と能力の評価とについて適切な資格を有しており経験を積んでいる、という点を確保すべきである。』

 

研修カリキュラムの中の項目には、事前にVTS運用者または監督者の経験が無い場合は、効果的に教えることが不可能であろうと思われるものがある。この種の項目には、通航形態の分析、VTSにおける危機管理、VTS環境における各種規則類(COLREGSなど)の適用、などが含まれることになると考えられる。これらの課題については、適切な資格は、VTS資格認定証を所持していること、になろう。

 

これに比べると、研修カリキュラムにおけるその他の項目(海事法律、電子工学、人的属性など)は、運用者資格認定証が無い専門家によっても、完璧に教えられることができると思われる。

 

現時点で、IALA・VTS委員会は、VTS指導者模範研修コースについての作業を行っているところであるが、これは、VTS指導者の授業要目における今後の進展にとって素晴らしい礎石になると思われる。

 

VTS研修に関係している指導者は、相応の専門上及び高等教育上の資格を有しているべきである。基本研修から職場研修までの全ての研修段階が、この指導者により実施され研修作業帳へ記録される、という方法により行われる継続的な評価を含んでいるべきである。

 

職場研修指導者(草案作成予定)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION