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リマソル(Limassol)港の長であるクリストス・マトシス氏からの要請に応えて、本WGは、全世界VTSガイドのウェブサイトに掲載されていた同氏のVTS規格案を受領した。本WGは、リマソル港またはその他のいかなる港湾におけるものでも、当該港湾の要件が全面的に評価されていない限り、VTS設備の整備について具体的な勧告を提出することは適切ではないと考えられる、という結論に達した。本WGは、また、この件はこの種の要請における先駆けに十分なり得る、と感じた。回答案(VTS/14/6/6)が作成されたが、これは、今後の同様な質問に対する回答として使用し得るであろうと考えられる。

 

4.2 舶用ECDIS上にVTS情報を表示するための、IHOへのIALA提案の進捗状況についての監視

 

本WGの議長は、最近、IEC・TC80・WGの議長L.アレキサンダー博士と接触したことを報告した。IECのWGは、舶用ECDIS上におけるVTS情報の表示問題を扱っている。本WG議長は、IECが舶用ECDIS上で表示されるVTS情報の作成を進める作業の主役となり、該当するIHO・WGとの調整が図られるであろう、という旨を告げられた。進展は何らかの理由で遅れており、この試みの結果が待たれている。

 

4.3 使用する記号類のVTSセンターへの適用に関する作業の進捗状況の監視、及び、適切である場合は、ガイドラインの作成

 

WG1との検討の結果、現時点においては行動を先へ進めることは不可能である、と決定された。

 

4.4 搭載の必要性及び表示問題を含むAISの国際的な展開状況についての監視

 

本WGでは、IMO文書NAV46/WP.5を検討した。この文書は、その別紙1に、舶用自動識別システム(AIS)の船上における使用方法に関するガイドライン案を記載している。この検討の意図は、VTSの運用に関係がある規程類が正確に反映されていることを確保する、という点にあった。検討過程において、技術規格(ITU−R M.1371(2000年7月19日付))の変更案がガイドライン案と矛盾している、ということが指摘された。本WGは、二通りのコメント作成することに同意した。一つは、AIS委員会宛で、ITU−R M.1371への問題の変更について説明を求めるものであり、もう一つは、本委員会へ宛てたもので、ガイドライン案についてIMOへのIALAコメントを提案しているものである。

 

 

 

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