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本調査では、コンテナターミナルが高い生産性をあげる為に、港湾管理者が果たしている役割を評価する事を目的としている為に、20万TEU以上のコンテナを扱っている港湾と、それ未満のコンテナを扱っている港湾では異なった評価基準を適用する必要がある事が判明した。

 

4.3 各影響要素に対する評価基準の設定

(1) 各影響諸要素の重要度と評価基準

a. 影響諸要素の重要度

前掲、表-1(影響要素の体系)により、コンテナターミナルの効率的運営に影響を及ぼす諸要素の体系が明らかな様に、これらの影響諸要素は、コンテナターミナルの効率的運営に対する影響度合いは一様ではない、それらの要素の良否が直接コンテナターミナルの運営に変更が発生した場合、直ちに影響が現れるものと、直接的に運営効率に影響しない要因があが、管理・運営の余裕、コンテナターミナル職員並びに作業員の職場環境の向上等、間接的な生産性を向上する為の要因等がある。

以上の様な各影響要素が、コンテナターミナルの運営効率化に対する影響度合いを考慮して、重要度を設定する。

コンテナターミナル運営者に関わる要素については、A.B.C.D.の4段階とする。

 

A. この要素の良否は、コンテナターミナル運営効率に直接影響を及ぼす項目、

B. 平常時には、さほど影響しないがコンテナ貨物量がピークとなる状況、不測の事故の発生時、或いは将来コンテナ貨物が随時増加傾向につれ、問題となる可能性がある要素等、

C. コンテナターミナル運営者の業務範囲外で、必要のない要素ではあるが、コンテナターミナル運営者が作業の一貫として行った方が効率的な要素、

D. コンテナターミナル運営上、間接的な業務(情報システム)であるが、コンテナターミナル運営者が行う事が顧客サービスとなる要素、

S. 評価を行う要素ではないが、他の要素の評価を行う場合に参考すべき要素、

 

一方、港湾管理者に関わる要素については、A.B.C.の三段階に重要度に分類する。

A. コンテナターミナル運営者のセールス活動(振興策)、運営の向上等、港湾管理者として最も重要な機能に関わる要素。

B. コンテナターミナル運営社に対し側面的に支援すべき要素

C. 港湾管理者が直接行うサービスではないが、港湾全体のサービス水準や港湾環境の維持向上の観点から考慮すべき要素

表-1に掲載した各要素の重要度を評価した結果は、表-3の重要度の欄に示す通りである。

 

b. 各要素の評価基準

以上の様にコンテナターミナルと港湾管理者に関わる諸要素の重要度を設定した、次ぎ、各影響諸要素について定量的な評価基準を設定する。

当該要素が理想的な水準にある場合10点、その反対の場合を0点として、中間的な状況として、6点、3点、1点等に相当する水準を設定した(以下これらの要素毎の項目を評価基準と呼ぶ)。

要素毎の評価基準の概要は表-3に合わせて掲載している(付属資料-4に詳細評価表を添付)。

 

 

 

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