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T-6. 労働組合との協議

コンテナターミナルのサービス水準は人的資源による処が大きく、その為には労働組合との協議は重要な要因である。労使双方が共通の問題意識を持って相互理解を深める様な協議内容にする事が大切である。労使間の協議事項が解決しない様な場合は、長期に亘りコンテナターミナル運営に悪影響を及ぼす事になり、解決には辛抱強く協議をする事が肝要である。

 

T-7. 言語

コンテナターミナルに出入りするトラック運転手等、関連する人々がどの様な言語を話しているかを確認しておく事が重要である。わが国の様に統一された国語を使用して場合は問題はないが典型的な例としては移民国家である米国の場合トラック運転手はラテン系が多く、必ずしも国語である英語が堪能ではなく、実際にはスペイン語で生活している場合があり、ある地域ではスペイン語しか理解出来ない運転手も多く見られる。

この様な地域ではコンテナの搬出/搬入時にコンテナターミナルゲートにて事務手続きに必要な情報の入手と、コンテナ蔵置場所等に関し適切な指示しなければならない、この様な場合コンテナターミナルとしては、双方の言語を話す職員を雇用し配置する事が必要である。

 

T-8. 研修

コンテナターミナルの職員(運転員)は知識・技能集団であり、総ての職員はコンテナターミナルの管理・運営に参加しながら、日々発展する新しい技術の習得する事が必要である。その為には最小限次ぎの3種類の研修・訓練を継続的に実施する必要がある。

1] 新規採用の職員研修

2] 現職員の技能向上を目的とした研修

3] 事業の研究開発を目的とした研修

4]

 

2.2 コンテナターミナルの立地環境における影響要素

U. 社会・経済・政治環境

 

U-1. 港湾の伝統

港湾には歴史的に人と物が集まり、市場的な機能を持つ特別な地域であり、総ての港湾には独自の伝統がある。その為、ある港でみられる伝統や習慣の起源等が明確でない場合が多く、特に物流の接点としての荷捌き方式に効率性を無視した様なシステムが厳然として残こっている場合もあり、これらの伝統と習慣に対処する方式の検討も大切な要因である。

 

U-2. 個々の船会社の伝統

各船会社にはそれぞれの伝統と歴史があり、配船方式、船型の大きさ、船の速力、寄港地選定、コンテナ種類及びコンテナの修繕方式等に対し独自のマニュアルがある。それぞれ船会社の伝統と歴史を考慮した、効率性の高いコンテナターミナルを計画する為には、各寄港予定船会社の伝統的特徴を事前に精査し、計画に反映させる事が重要である。

 

 

 

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