R. 外部とのインターフェース
R-1. 書類
コンテナターミナル利用者である、船会社、フォワーダー及び陸運会社間の連絡は「Paperless」化に進展しつヽあるが、全てのコンテナターミナルが「Paperless」を実施するまでは、暫く時間がかかる。
コンテナターミナルで使用される、一般的な書類には次ぎの様なものがある。搬出/搬入時に提示されるゲートスリップ(伝票)、荷役順序計画表、コンテナ積/揚リスト、コンテナ在庫管理表、コンテナ積付図(Stowage Bay Plan)並びに荷役作業日報(荷役機材稼動日報)等があり、更に船会社間の契約に従って、提供するサービスに対する請求書等の経理・財務に関わる書類がある。
その他、当該国の規則による関連機関に提出する書類があり、その種類は多岐にわたる。
R-2. コンピュターシステム
先進コンテナターミナルでは、長い期間試行錯誤を繰り返しながら最近になり、効果的なシステムが開発され、盛んに活用されているが、開発途上国(法の整備が異なる)においては、先進国のシステムをそのまヽスライドする様な場合が多くあり、コンテナターミナルの運営が論理的、理想的になり過ぎる傾向にあり、システムエンジニアが考える程容易でなく、コンピュターの活用に大きな期待をしない事が重要である。
R-3. 契約上の責任範囲及び法的問題
コンテナターミナルの作業請負契約は、コンテナターミナル運営者と利用者である船会社間にて締結される。
契約の内容は細目に付いては異なるが、大筋では共通する項目が多い、契約書で重要な事は当事者間の責任の範囲に関する規定である。契約書には利用者である船会社から、特別の作業・施設等の利用についても準備する様な規定項目が含まれる場合もある。
S. 市場調査
S-1. 市場調査
コンテナターミナルは、採算点である一定以上のコンテナを取扱わなければ、コンテナターミナルを維持する事が困難になる。その為には採算点以上のコンテナを扱う為に世界海運市場を始め近接港湾の状況を睨みながら市場調査は必須条件である。
コンテナターミナルの利用船会社は固定している訳ではなく、常に利用船会社の入れ替わりがある為に、コンテナターミナルとしては、その変化に対応しなければならない。
最近は、コンテナ船の大型化が急速に進みその対応の為に苦慮している港湾も多く、これらの事は市場調査の結果次ぎの行動に適切に反映しなかった為に生じた現象といえる。
市場調査と共に調査結果を的確に判断して、迅速に対応可能な準備をしておく事が重要である。