D-5. フィーダー船の寄港
コンテナターミナルに寄港する船はマザー船だけなのか、積み替えコンテナを輸送するフィーダー船も寄港する場合とでは、コンテナターミナルの設営には重要な要素である。
主要国際コンテナ航路に就航する大型船の寄港のみであれば、コンテナターミナルの管理・運営は比較的容易で単純であるが、積み替えコンテナを輸送するフィーダー船も合わせて取扱うコンテナターミナルの場合は施設及び運営形態は複雑になる。
D-6. 所要荷役作業速度
コンテナターミナルのユーザーである船会社は、コンテナ船を配船計画通り運航する為に、「クイックデスパッチ」をコンテナターミナル運営者に要求する事が通例であり、両者間の契約項目には荷役能率に関する規定があり、最低の荷役作業能率を保証する条項があり、荷役作業能率の遅延による配船計画より本船の出港が遅れた場合には一種のペナリテーを支払う契約が締結される場合がある。
D-7. コンテナサイズ・種類別の取扱い量
国際間で輸送される海上コンテナのサイズは20' 40'及び45'の三種類があり、更にサイズが同じであも9.5'の背高コンテナがる。一方コンテナの種類には輸送する貨物により、ドライコンテナ、冷凍コンテナ、フラットラックコンテナ、タンクコンテナ及び生動物を輸送するペンコンテナ等、様々な種類のコンテナがある。以上のサイズ・種類のコンテナの扱い量によってコンテナターミナルの施設・配置等を考慮した計画が必要である。
E. コンテナターミナルのサービス水準
E-1. ピーク時の扱いコンテナ量(制御可能なピーク/制御不可能なピーク)
コンテナターミナルのサービスは、コンテナの受け渡し作業・処理がどれだけ迅速に行われるかであり、サービスの水準はピーク時の集中した場合の能力で判断される。
特に、ピーク時の輸出コンテナ荷受・輸入コンテナ荷渡し並びに空コンテナの搬出/入の集中時を的確に推定し施設の配置、荷役機材の台数等、運営計画に反映さる事が重要である。
E-2. コンテナ保管スペースの余裕度
コンテナターミナルのヤードスペースの広狭の度合いにより、サービスの水準に大きな影響を与える事になる。
コンテナターミナルの運営効率だけを考えた場合、ヤード保管の全コンテナをシャシーに乗せて管理保管するOn Chassis方式が最も望ましいが、この方式は広大なヤード用地が必要となり、地価が狭く高い処は困難であり、殆どのコンテナターミナルでは、荷役機材を導入しコンテナを多段積みしており、ユーザーに対しコンテナの搬入・搬出に若干の時間が掛かる方式で保管・管理を行っている。
F. 特殊コンテナ、その他
F-1. 冷凍コンテナ
冷凍コンテナをヤードにて保管する場合は動力電源が必要であり、その他のコンテナとは保管場所を区別した区画に設置する必要がある。