2.1.2 電力供給システム
電力は軌道に沿って立つ鉄柱で支持された架線により供給される。車両の屋根に取り付けたパンタグラフで送電する。
2.2 大カイロ地下鉄網2号線(ショブラ〜ギザ)
1973年に行われた事前調査〔1〕のとおり、この路線はショブラ エル ヘーマ地区から地上を走って、トンネル内でイスマエーレーア運河を渡る。サヘル地区・ロド イル ファラグ地区・ショブラ地区を通り、1号線の下をくぐってラムセス広場を横切り、アタバ広場へ至る。さらにタフリール広場まで1号線の下を通り、ナイル川の支流を2本(カスル エル ナイル橋とガラー橋の南)渡って、ドッキ広場に至る。その後上エジプト線の鉄道の下を横切ってボウラク イル ダクロルまで伸びる。2号線は地上の上エジプト鉄道と平行に南下し、終点(ギザ郊外駅)に至る。2号線の総延長は約19kmで、18の駅(5駅は地上、2駅は高架上、11駅は地下)を擁する。
計画されている輸送能力はピーク時で一方向1時間あたり6万人で、8両編成の車両(定員1752名)を使い105秒間隔で、時速35kmの営業速度で運用する。一日あたりの輸送能力は61万5千人となる。
2.2.1 軌道の解説
トンネル内の道床システムは地上部分の道床とは異なる。バラスト道床の代わりにコンクリート道床を用いるためである。地上部分の軌道は図3に示すとおり、以下のように構成されている。
バラスト道床
バラスト道床の構成は1号線と同様であり、バラストの厚みも同じである。
レール
レールは1号線でも使われたUIC54セクションで、18mごとに溶接し、絶縁接着継ぎ目も用いる。
枕木
2本の主軌道にはツインブロックのコンクリート枕木が使われる。枕木の間隔は60cm、枕木の重量は250kgである。重量100kgの木製の枕木は支線にのみ使われる。