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5. セミナー講演録

 

5.1 開会挨拶

(1) 開会挨拶 ウ チ ウィン(U Kyi Win)、ヤンゴン市開発委員会書記(市長代行)

セミナー参加者のみなさんおよび来賓の皆さんおはようございます。この機会に皆様方の前で、ヤンゴン市におけます交通状況に関しましてその概要を述べ、また御挨拶できますことを光栄に存じます。

ヤンゴンはミャンマーの王国の時代はほんの小さな漁港でした。実際の市街の建設というのはイギリス統治下の下で始まりました。その当時の人口はわずかであり、居住者人口一万五千人を対象として都市計画が実施されましたが、その後特に独立後に急速に都市人口が増えて参りました。市民の長寿としかし、社会資本を改善できなかったからです。

わが国の歳入は長い間内戦に費やされてきました。それは約40年にもわたりました。ヤンゴンに流入してくる人々は逃げ場と仕事を求めてやってきました。この移住者たちはあらゆる手段で不法占拠をする結果となりました。

1880年代、公共交通機関として、馬車が導入されております。それから1884年に蒸気路面電車が導入されました。そして、電気路面電車が1906年に登場しました。1913年に最初のバス運行を始めました。そして、タクシーと貨物自動車が登場します。戦後、路面電車の運行は無くなり、私有のバスの運行が始まりました。社会主義政権下のもとでバスの運行は国営化され、全てのバスラインの管理運営はヤンゴンバス管理委員会に引き継がれました。SPDCに政権が移ってからは、政府と争っていた団体は合法化され、今では現政府と近代的な統一された発展した国を目指してともに取り組んでおります。そして、現在は国内で平和が保たれ、全国的に道路網、橋梁の建設に最善を尽くしているところです。学校、診療所、鉄道網は毎月地図上に新たに付け加えられております。

経済も急速に成長しております。個人所得も過去数年間で急速に伸びております。国民の所得向上に伴い、乗り物の輸入数も交通施設の整備を上回る勢いで増加しました。それと同時に、建設従事者の市への流入により、市の人口も急速に増加しました。簡単に仕事を見つけることができた人々は、その後市内で放置されることになりました。このような市の人口増加は、都市交通に負荷をかけることになり、早朝にはほとんどの郊外の人々が市の中心部へ殺到し、また夕方にはそれらの人々はそれぞれの住居へと超満員のバス、トラック、列車に乗って帰ります。なぜなら、市の居住地域は拡大しており、市にはさらに良い未来を見据えたビジョンを持った公共都市交通発展のための有効かつ適切な都市計画が必要であります。

全ての当セミナーの参加者の皆様方、このセミナーの成功のために力を注いでいただいた主催者の方々に感謝の気持ちを表したいと思います。そして、皆様方の幸運、健康、ますますの発展をお祈り申し上げたいと思います。

ご清聴ありがとうございました。

 

(2) 来賓挨拶 津守特命全権大使 在ミャンマー日本大使館

おはようございます。ヤンゴン市開発委員会ウ チ ウイン書記、海外運輸協力協会山下理事長、当セミナーへのゲストおよび参加者の皆様、本日、ヤンゴン市公共都市交通の開発に関するセミナーの席に参加させていただくことは私に取りまして大変な喜びであり、また光栄であります。

本日のこのセミナーは、ヤンゴン市開発委員会(YCDC)と海外運輸協力協会と(JTCA)との共催により実施されるものです。

JTCAは、1973年の設立以来、国際関係の様々な開発プロジェクトを実施してきました。JTCAの活動の目的は、発展途上国における交通インフラを改善するための国際的なコンサルタント活動を促進することです。

 

 

 

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