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5) 試験結果まとめと考察

a. ノズルリング変更試験

ノズルリング変更試験では、スロート面積を狭めるとNOx排出率は減少し、スロート面積を増やすとNOx排出率は増加した。これはPmaxが各負荷で設定した値になるように燃料噴射タイミングを変更したためで、これによりNOx排出率が減少したものと考えられる。

b. ディフューザリング変更試験

ディフューザリング変更試験では、スロート面積の小さなディフューザに変更した結果、50%と75%負荷のNOx排出率が低下した。スロート面積を狭める変更の場合、NOx排出率は変化しない若しくは効率が低下するため微増と予想していたが、予想と若干異なる結果が得られた。この原因の一つとして、NOxテクニカルコードに記載されている温度・湿度に関するNOx補正係数(KHDIES)が不適切であることが考えられる。

 

(c) SR235における調査例

SR235「経年劣化に伴う機関性能ライフサイクルの研究」では、エンジン部品の劣化が運転性能に及ぼす影響が調査されており、実際に劣化を模擬した部品を使用して実機を運転し、NOx排出率が測定されている。

表2.2.10にSR235の実験結果(まとめ)を示す。

 

表2.2.10 部品の劣化とNOxの関係(SR235報告書よりのまとめ)

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