3.7 簡易解析手法によるシリーズ計算
3.7.1 船首の一様圧潰挙動の解析法
衝突船の船首の崩壊は、まず船首が剛な壁に衝突するとして圧潰量と吸収エネルギーの関係を以下の方法に基づき行う。船舶のような板厚が構造寸法に比べて十分に薄い縦構造の圧潰現象は、縦部材の折れたたみであることが知られている。これは実験結果などからも確認されている。まず、一様断面の折れたたみによる圧潰を考える。板と板の交わる部分は図3.7-1に示すような、L型、T型、X型に分けることができる。このそれぞれの交差部に関して、崩壊モードを考える。それぞれの交差部で最も荷重を小さくするモード(ただし、隣り合う要素間の整合性がとれるように)を考えれば、構造の反力、そして吸収エネルギーを求めることができる。