4. SOLAS条約附属書第(3)-2章の全面改正(議題12:防火)
ポイント
・SOLAS条約附属書第(3)-2章(防火・火災探知・消火関係規則)の全面改正案は、一部編集的な修正がされた上で、今次会合において承認された。
・経韓
現在のSOLAS条約附属書第(3)-2章(防火・火災探知・消火関係規則)の規定が、極めて繁雑かつ仕様的であることから、防火小委員会(FP)において、現行(3)-2章の整理、機能要件化の推進、操作要件の強化及び新技術の同等性評価の規則体系化を図るため、1994年6月のFP39以来、CG(コレスポンデンス・グループ)を設置し総合見直しの検討が行われてきた。
・審議結果
本防火・消防規則の全面改正は、本年2月のFP44で最終案が作成されており、今次MSC72において編集的な修正がされた上で承認がなされた。今後、本年11月のMSC73で採択された後、2002年7月1日に発効する予定である。
5. 船上におけるアスベストの使用の禁止(議題13:船舶設計及び設備)
ポイント
・現存船及び新造船へのアスベストの新規設置を原則禁止するためのSOLAS条約第H-1章A-1部の改正案は、特段の議論なく原案どおり承認された。
・経韓
MSC68(1997年5月)において、フランス提案に基づきアスベストの使用禁止のためのSOLAS条約の改正を検討することが合意され、防火(FP)小委員会及び設計設備(DE)小委員会で技術的検討が行われることとなった。
FP及びDEでの審議の結果、現存船及び新造船へのアスベストの新規設置を原則禁止(ただし、アスベストを使用することが安全上不可避なもの、すなわちエッセンシャル・ユース(例えば高温又は高圧の液体循環ポンプの水密ジョイント及びライニング等)については適用除外)するためのSOLAS条約第(3)-1章A-1部の改正案が合意された。
・審議結果
現存船及び新造船へのアスベストの新規設置を原則禁止するためのSOLAS条約第(3)-1章A-1部の改正案は、特段の議論なく原案どおり承認された。今後、本年11月に開催予定のMSC73で採択された後、2002年7月1日に発効する予定である。
なお、我が国は、アスベストは発ガン性物質であること及び人体の呼吸器等に障害をもたらすことから、現存船及び新造船へのアスベストの新規設置を例外なく禁止すべきとの立場であることを改めて表明した上で、これまでの審議の結果作成されたアスベストの新規使用を原則禁止する条約改正が速やかに発効することを優先し、改正案を支持する対応を行った。
6. 「決議A.744(18)」及び「決議A.746(18)(検査と証書の調和システムに基づくガイドライン)」の改正)(議題22:その他議題)