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なお、1軸船に関しては種々検討課題はあるものの本年度の検討段階では、実船として成立可能なレベルにあると評価された。

(2) 1軸スーパーシャロードラフト船の操縦性能向上に関する調査研究

流体力学理論に基づく手法により、B/dが操縦性能に及ぼす影響を評価すると共に水槽試験をベースに、先行のSR231研究で採用した手法により1軸船の実船操縦性能を評価し改善目標を設定した。また、改善方法についての調査検討を行った。

(3) 実海域運航性能(波浪中運航性能)に関する研究

実際に運航する状況下の海象、即ち波浪中でのスーパーシャロードラフト船の運航性能を把握するに当たり、評価のベースとなる海象の選定手法及び荒天航行下における運航性能の影響因子の調査と評価手法について、それぞれ検討した。

(4) 浅水域操縦性能に関する研究

極端な浅水域を航行するスーパーシャロードラフト船の操船に関する技術情報の調査を実施し、浅水域での操縦性能推定及び評価の手法を検討した。

 

SR244 実海域対応の船舶性能設計システムの研究(継続)

 

船舶の製品としての安全性、性能品質は本来ライフサイクルにおいて評価が求められるべきものである。その実現のためには、基本設計の段階からライフサイクルでのコストパーフォーマンスの向上に視点を置いて、要素技術、設計システムの整備、強化を図って行くことが必須となる。また、それにより製品開発における技術的差別化、市場競争力の強化を図ることも可能となる。

性能設計の面からこの問題を捕らえると、従来、平水中性能が基本となっていた船型開発、設計法を実海域での運航状態、即ち実海域性能をも推定、評価する船型計画法に変革し、総合的、長期的評価に基づく設計システムを構築、実用化を図ることが要求される。

 

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