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出所:BIWTAにて作成

 

バングラデシュは3大河川の合流点により広大なデルタ地帯を形成している特殊な地形から河川、及び沿岸海域を利用した輸送が同国における人及び物資の基本的輸送手段となっている。現在、モンスーンの季節には約6,000キロ、乾季(12月〜5月)には約4,000キロの水路がエンジンを搭載した船舶で航行可能となっており、エンジンを搭載しないボートを含めると国内で100万艘の舟艇が運航されていると推定される。

国土の約3分の2は洪水に対して無防備な状態で、図4-1のごとく国土の大半が毎年2〜5ヶ月間、特にモンスーンの時期に水面下に埋没している。結果として、道路・鉄道などの陸上輸送は洪水の被害により機能が停止することが多く、同国の地形及び気候条件から有効な輸送手段にならないのが現実である。対照的に、内陸水運は自然条件をうまく利用したコストの安い輸送手段となっている。

 

 

 

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