出所:MARINA (Maritime Industry Authority)
2-2 港湾
2-2-1 フィリピン港湾の概要
フィリピンの港湾は、整備主体別にフィリピン港湾局(Philippine Ports Authority: PPA)、セブ港湾局(Cebu Port Authority: CPA)、運輸通信省傘下の地方港湾(以上、公共港湾と呼ぶ)、民間企業の私有港湾、農業省傘下の漁業開発庁(Philippine Fisheries Develoment Authority: PFDA)が管轄する漁港から成っており、その数は全体で1,000港に及ぶ。
公共港湾は、フィリピン港湾局が管轄する20の基幹港、101のターミナル港、セブ港湾局が管轄するセブ港、7つのターミナル、運輸通信省が管轄する小規模な地方港湾から構成される。建設、運営、管理については運輸通信省が取り仕切っているが、港湾が完成した後は地方公営港については地方自治体、漁港については農業省傘下の漁業開発庁にその運営が移管されている。
問題点としては、マニラ首都圏を中心に商業港の絶対数が足りず、待機時間が長いこと、地方の小規模港の設備が脆弱で近代化が遅れていることなどである。そこで政府は外国の援助を活用して基幹港の拡張・補修や近代化をはかっている。