・Ro-Ro船は通常の運搬、小荷物で運搬される高付加価値貨物の運搬、又は運送時間及び配達期限が重要な貨物の運搬により適している。これらの商品は、集合的に一般貨物市場と呼ばれる。
それぞれの船舶の最適サイズを推定する正式な試みはこれまで行われていない。しかしながら、曳船の資本コストを仮定すると、そのような運航業務の経済的に実現可能な最小サイズは最低3,000DWTになると考えられる。Ro-Ro船の場合には、重要な問題は、船舶サイズを減少させることにより達成し得る高頻度とそれを増加させることにより発生する費用節減との適切な均衡を取ることである。これは路線ごとに異なるが、初期費用及び市場占有比率モデルによると、1,000〜3,000DWTの間になると想定される。
11.3 沿岸輸送の市場占有比率の推定
道路輸送から沿岸輸送サービスにシフトする貨物総量の精査な推定値を算出するには、更なる調査及び本調査の範囲を大幅に超えた分析が必要である。しかし、タイでの新規沿岸輸送の潜在需要を推定するためには、沿岸貨物市場の潜在的な規模を予備的に推定する必要がある。
これを達成するために第8章で述べた費用モデル及びロジットモデルを、一方にチュンポーン、スラットタニ、ソンクラーそして他方にバンコク及びレムチャバンを接続する6つの仮定海上輸送航路に応用した。これらの6航路は、新沿岸輸送サービスの主要な潜在市場を包含するに妥当であると考えられる。
11.3.1 バラ積み貨物及び一般貨物の小市場
沿岸輸送サービスの総市場を、まずバラ積み貨物市場と一般貨物市場の2つの小市場に分類する。図11.1.3-1に記されたそれぞれの商品は下記の表11.3.1-1で小市場に分類した。