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Siam United Steel (SUS)社

Siam United Steel社は、日本(新日本製鐵)及び韓国企業の出資により設立された企業で、マプタプトで鉄鋼の冷間圧延を専門とする工場を運営している。熱間圧延コイルは主に海外から輸入されるが、少量はSahaviriya社のバンサファン工場から調達している。長期的には同比率が増加する可能性はあるが、現在SUS社はSahaviriya社製品の品質が錫鉄板の製造に使用される高品質仕様のコイルの製造に適していないと懸念している。

冷コイルは工場から他地域に輸送されており、その送り先は主にバンコク及びその周辺であり、20%はラヨーン及び東部沿岸地域である。現在、全ての製品は道路輸送されているが、バンコクには民間埠頭を保有し、製品の海上での受け取りに備えている顧客もいる。SUS社は現在これらの顧客のニーズに合わせるべくバージによる運搬について検討中である。現在の生産量は50万トンで、100万トンの製造能力の約半分である。

 

Siam Strip Mill (SSM)社

Siam Strip Mill社もマプタプトに位置しており、直接還元鉄鋼製造工場を設立したタイ投資家によるベンチャー企業である。同社は国産及び輸入の鉄くずから鉄鋼を製造し、その後工場で熱間圧延を行っている。その後パイプや構造用鋼の一部に使用するか、他の目的にあわせた鉄鋼に切断される。冷間圧延による加工は極少量行われている。

SSM社の製品は、現在30%が輸出、70%が国内消費向けである。国内消費向け製品の大部分(総生産の50%)はバンコク及びその周辺に送られる。総製造の10%は東部沿岸部で消費され、残りはタイの各地にトラックで輸送される。

 

7.4.2 鉄鋼コイルの流れ

 

タイ国内での鉄鋼コイルの流れを、表7.4.2-1にまとめている。

 

 

 

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