日本財団 図書館


*船内機エンジン

オイル交換の際は漏れたら直ちに拭き取り、コンテナーに溜めて陸上処理する。ビルジから油分を吸い取るスポンジ(Bilge Pillow)をビルジ中に置く。スポンジ1個で1シーズンもつのでシーズン後は陸上廃棄する。ビルジクリーナーは油分をビルジ油水中に分散させるだけなので使用しないこと。

古い不凍液はコンテナーに集めて陸上処理する。できればエチレングリコール不凍液より危険度の少ないプロピレングリコール混合液を使用のこと。燃料タンクに給油する際、漏れを防ぐため最頂部までの給油は避けること。

*船外機エンジン

完全燃焼しエンジン中に炭素残留分が残らないNMMA認証の2サイクルエンジン用プレミアムオイルを使用すること。オイルとガソリン(オクタン価)の組み合わせについては、エンジンメーカーの指示に従うこと。エンジンの使用頻度が少ない場合は、燃料コンディショナーを加え燃料の新鮮度を保つこと。燃料タンクに給油する場合はフィルター付きファンネルを使用し、異物の混入及び燃料の漏れを防ぐこと。エンジンにオイルインジェクションが付いていない場合は、正確に計量してオイルを注入する。シーズン終りの手入れは、専門家とよく相談して実施する。燃料を入れたまま越冬する場合は、燃料スタビライザーを混入し翌春直ちに使えるようにする。

 

ゴミの洋上投棄の問題については、ボートの場合も大きな船と同じくプラスチックゴミの投棄は一切禁止され、一般ゴミも沿岸から3海里以内及び湖、河川等の内陸水面での投棄は一切禁止されている。本件に対するNMMAの対策は、食物屑、缶、ビン等のゴミは一切持ち帰る、ボートにごみ箱を設置する、海上でゴミを見つけたら拾って持ち帰る、お客さんを乗せる場合は乗船時にゴミを海上で捨てないように注意する、再使用可能なカップや皿に切り替える、もし乗船者の誰かがゴミを海上に捨てたら戻って拾い上げる、長さ26フィート以上の船はMARPOL 73/78に基づきゴミを海上投棄した場合の罰則を船内に掲示する、などである。さらに、長さ40フィート以上の船で3海里以遠の沖合いを航行する船は、廃棄物管理プランを作成し、廃棄物の収集、処理、貯蔵、排出法及び責任者を明確にしなければならない。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION