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同社は、地域路線での高品質高速旅客船については見通しが限られているが、同種の旅客船は、沖合路線では可能性があるかもしれないと考えている。東西マレーシア間を就航する、巡航速度45ノット、乗客及び車両向け旅客船については事業性があると考えている。同路線は片道が約10時間で、サラワク州大臣の兄弟が非常に関心を持っている。

 

・Far East Shipyard社(シブ、東マレーシア)

同社はTuong Aik社とほぼ同規模で、高速旅客船及び作業船を建造している。同社は2つの建造場を所有しているが、現在は不況の影響を受けて、内一つが修理用に使われているだけである。

同社はオーストラリア企業とのジョイントベンチャーを設立し、建造場の一つ(7〜8エーカー)をそれに使用し、品質を改善したいと考えている。

数隻の船舶を近隣市場に輸出しており、価格競争力のある旅客船に対する市場は存在すると考えている。旅客定員225名の典型的な高速旅客船の建造費用は、エンジンの供給次第だが、約350万リンギット(140万オールトラリアドル)である。カリマンタンに潜在顧客がいるが、現在は資金不足である。インドネシアは選挙まで一時保留の状態である。

同社は日本製のエンジンは優良であるが、現在では最も高価なエンジンであると考えている。また、日本製のエンジンのサービスは、西マレーシア、インドネシア、ミャンマーでは良くないと考えており、フィリピンでもサービス及び予備部品に問題があるため、同社がフィリピンに船舶を販売した際にはCummin社のエンジンを採用した。

 

・Sabah Ports Authority(サバ、東マレーシア)

サバ港湾当局(Sabah Ports Authority)は、ブルネイ〜ラブアン間以外に高速旅客船事業者はいないことを確認した。また、新規の事業設立についても認識していない。

 

・Austrade Kuala Lumpur(クアラルンプール)

オーストラリア貿易振興会(Austrade)クアラルンプール事務所からの通信によると、マレーシアでは旅客船は非常に良く利用されているが(特に多種の島向け)、輸入された中古船、又は現地で建造された船舶が大多数である。

 

 

 

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