・Pan Sarawak社(シブ、東マレーシア)
シブで建造される大多数の船舶は、フィリピン、中国、ベトナムなどに輸出されている高速旅客船も含めて、日本製のエンジンを搭載している。日本製エンジンは燃料効率が良く、舶用として優れている。旅客定員200名、巡航速度28ノットの旅客船の通常の燃料消費量は1時間当たり207リットルである。(フィリピンの旅客船事業者は、1時間当たり300リットル程度の消費を期待する。)
シブで建造される高速旅客船は高品質ではなく、正式な分類なく販売される。しかし、それらの旅客船は安価で、30ノット程度の速度で運航する。日本製のエンジンは燃料効率が良く、サービスも良いため人気がある。シブ〜クチン間の旅客船事業者は、1年間でエンジンの費用をまかなえるだけ、燃料で節約することができる。
乗客は労働者が多く、「エグゼクティブ」は航空便を利用するため、大型でより洗練された旅客船に対しては見通しが良くない。シブ、クチンともに港は河川上の島にあるため、大型旅客船は河川内の就航に困難が予想される。ホバークラフトが就航していたが、河川での操縦には問題が多すぎる。
同社は、最も見込みのある路線は沖合路線で、東西マレーシア間の高速旅客船も可能と考えている。また、小型高速旅客船への日本製エンジンの搭載は地元の事業者には容易に受け入れられるであろうが、フィリピンについては、代理店のサービスが改善しない限りは難しいだろうと考えている。
・J Charles and Associates社(クチン、東マレーシア)
同社は地域内の新規高速旅客船路線に大変興味を持っている。同社は、インフラストラクチャープロジェクトに対して、ロンドンの本社を通じてのオフショアファイナンスとベンチャーキャピタルを事業としている。
本社は旅客船ターミナルに関心があり、同社も東西マレーシア間の高速旅客船には事業性があると考えている。
・Sing Kiong Hong Dockyard社(シブ、東マレーシア)
同社によるとシブには35の造船所がある。ミリには小規模な高速旅客船造船所が1つあり、ラブアンの造船所は修理のみを請け負っている。シブの造船所の多くは注文が減少しており、海洋当局などの政府機関が唯一の顧客となっている。