購入計画をたてているところであるが、地域の経済問題がさらに悪化すると購入が遅れる可能性もある。コンセッショナルファイナンスを受け入れる余地はあるが、ペソ建てでなければならない。
現在、セブで建造された中古船舶が150万から170万USドル程度で見積もりが出ており、検討している。
・PFFC社(セブ)
同社はAboitiz Transport and Consumerグループの子会社で、フィリピンの高速旅客船産業の最大手企業である。PFFC社は、1998年に倒産しかけていたWaterjet Shipping社を買収、また、市場での優位性を強化するため、Sea Angels (NegrosNavigation)と吸収合併した。現在ではフィリピンの高速旅客船市場の60パーセントを占めている。
親会社のAboitizグループはセブで造船所を運営しており、PFFC社は同造船所から1998年に数隻の船舶を購入した。また、香港の造船所FBM社がAboitizグループの主要株主(25パーセント所有)であり、PFFC社はFBM社から優先的に旅客船を購入することとなっている。他の造船所から購入することも不可能ではないが、その際には相当の理由がなければならない。
PFFC社の所有する17隻の旅客船は主にセブで就航しており、1クラスしかない。これらはMTU製のエンジンを搭載しており、旅客定員は280名〜403名、巡航速度は28〜35ノットである。FBM社の建造する旅客船は旅客定員180名、巡航速度35ノットであるが、定員数が少なすぎるため収益を上げるのが困難である。
フェリー料金は通常、1海里あたり6ペソ(16米セント)で、旅客は運賃に対しての見方が厳しい。PFFC社の顧客は中流階級が多く、相応の水準と速度を求めている。同社は最近、広告に掲載した所要時間よりも5分長く時間がかかった理由を、地元の政府に説明しなければならなかったほどである。
PFFC社は、運営コストが先進国とあまり差がないにもかかわらず、ヨーロッパの同業者の10分の1の料金で運行しなければならないことに不満をもっている。