最近の状況
<カナリア諸島航路>
・カナリア諸島とマデイラヘの貨物輸送は主としてコンテナ船により行われている。RoRoフェリーは本土のカディスを起終点とする1航路のみで、Trasmediterraneaが最近船腹を倍増し、RoPax2隻を運航している。しかし島嶼間の輸送量はRoRo、旅客/乗用車ともかなり大きく、Armas、Trasmediterranea両社は1990年代に小型のA1型RoPax5隻を投入している。
・RoRo輸送ではArmaとTrasmediterraneaが大手であるが、大市場である島嶼間の旅客/乗用車輸送ではFred Olsenが過半のシェアを占めている。
・1993年から1998年までの旅客数の伸びは10%程度であったが、乗用車輸送台数よりは高い伸びを示したものと見られる。これに対して、RoRo輸送量は、1996-98年の間に25%を超える伸びが見られた。その前の1993-96年の伸びは著しく、貨物量は4倍増、旅客/乗用車は40%増を記録した。
<バレアーレス諸島航路>
・バレアーレス諸島航路はコンテナ船、フェリーがともに就航し、フェリーはスペイン本土との間で年間トレーラ10万台相当を運んでいる。Trasmediterraneaが主要オペレーターであるが、現在、旅客/乗用車では、Buquebusなどの新鋭高速フェリーとの競合に直面している。
・1996-98年の旅客/乗用車輸送は年率13%の伸びを示したが、RoRoによる貨物輸送の伸びはさらに大きく50%に近い。しかしそれ以前の1993-96年にはあまり伸びが見られなかった。
・Trasmediterraneaでは中古型のフェリーを新造の大型RoPaxに入れ替える計画を進めていて、すでに2隻をスペインに発注済である。