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運航会社の市場シェア

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最近の状況

<フィンランド/スウェーデン>

クルーズ・フェリーというコンセプトはこの航路から始まった。この種のフェリーは、旅客設備が質量ともに優れ、高速で、一部の新型「RoPax」では貨物積載能力も大きい。ストックホルム/トゥルク・ヘルシンキ便は質の高い宿泊設備を有しており、また、オーランド諸島に数多く寄港する短距離航路では、免税店を売物となっている。オーランド諸島はECの域外なので、同諸島への寄港回数を増やせば免税特典廃止の影響は緩和されるであろう。フィンランドの主要輸送ルートは、ドイツ、オランダ、イギリスヘのRoRo直行便なので、この航路の貨物輸送量は比較的少ない。

Viking Line(スウェーデン)とSilja Line(フィンランド)が旅客便の大手であるが、Siljaは近年Vikingにシェアを奪われている。Sea Containerが1999年にSiljaを買収し、この関係は逆転する可能性がある。RoRoの運航ではFinn LinkがトップでVikingが第2位となっている。

Rederi Gotland ABは旅客定員1500名、貨物積載能力1600LMのRoPax(A3)1隻(追加オプションあり)を中国に発注しているが、これはこの航路向けと伝えられている。この他には新造計画は報告されていない。

 

<フィンランド/ドイツ>

この航路は本質的には純然たるRoRo航路で、FinncarriersとTransfennicaがトレーラ、mafi、木材輸送に多目的RoRo船を運航している。

Silja Lineの高速(23ノット)在来型フェリーは経済的耐用年数が尽きようとしている。同社を最近買収したSea Containersは高速RoPax型フェリーの新造を検討中と見られる。一方Atticaは同社の新造高速RoPaxのうち4隻をフィンランド/ドイツ―スウェーデン航路に投入すると発表した。この比較的長距離の航路は夏場にはバルチック海クルーズという位置づけになるので、夏場にはRoPaxを増便して旅客輸送拡大の余地がある。

 

 

 

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