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最近の展開

・Scandlines(デンマーク)が最大手のオペレーターであるが、短距離航路に比較的小型のフェリーを配船していて、最近その装備を一新した。ドイツヘの横断橋建設の案が浮上し、Scandlinesはこれに抵抗している。

・スウェーデン(トレレボリ)航路の最有力オペレーターであるTT Lineは、RoPaxに特化し、1990年建造の大型RoPax2隻を運航しているが、免税店廃止後1989年建造の2隻をRoPaxに改造中で、さらに旅客より貨物輸送能力に重点を置いた大型RoPax2隻を発注している。同社はこれにより船隊を大型RoPaxで一新したが、それでもなおエーレスンド橋とデンマーク経由ルートの影響を受けるとしている。

・Scandlines Hansaは、中小のRoRoオペレーターで、既に大型RoPax2隻を運航しているが、その他の6隻は高船齢のフェリーである。

・マルメとイェーテボリ向けの長距離航路では、StenaがRoPax型クルーズ・フェリー2隻をRoRo2隻で補完して運航しており、また、Nordlinkが3隻の比較的大型のRoRo3隻を運航している。NordlinkのRoRoは旧式ではあるが、運転者の収容能力はかなり大きい。これらの航路では、新設の橋の本格的影響が明らかになるまで、短期的には船隊更新の見込みはあまりない。

 

d. スウェーデン/デンマーク

輸送量(1998年)

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運航会社の市場シェア

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最近の状況

・マルメとコペンハーゲンのすぐ南を横切るエーレスンド橋は2000年央に開通した。予測によれば、これによりスウェーデン/デンマーク間の乗用車・貨物の輸送量の50%超が橋へ流れるとされている。最大の影響を蒙るのが短距離のヘルセンゲア/ヘルシングボリ航路で、マルメ/コペンハーゲン間等の高速フェリー以外はほとんど壊滅状態になろう。

 

 

 

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