用語解説
RoPaxの定義
RoRo式貨物船といえば、12人以上のドライバーが搭乗可能な貨物フェリーを意味するが、あらゆるRoRo船を「RoPax」と呼ぶ傾向が一般的になっている。なお、Irish FerricsやP&O North Sea Ferriesでは、クルーズ・フェリーと呼んでいる。複雑な市場メカニズムを理解する為、本調査報告書では特別に以下のような区分を用い分析にあたったので、ここに詳細を記す。
- RoRoフェリーは船型、貨物/旅客の比率、船室の有無(船室は長距離フェリーの場合にのみ必要となる)に従って分類される。速力は定義の主要な基準ではないが、稼働率を極大化するような運航スケジュールの設定に関係してくるので、航路によっては固有の要素となる。
- 本報告書では、「RoPaxフェリー」とは、トレーラ、乗用車、バス、mafiトレーラ(ユニット貨物用の台車)、sto-ro木材(台車に載せた紙ロール)、2段積みコンテナ等を搭載する、積載能力が車線長ベースで1,000m(LM)超のものをいう。更に、乗客用設備によって、RoPaxフェリーを、下表のように3種類(A1、A2、A3)に分類した。
- またこれより小型のフェリーで、車線長べースの積載能力1,000LM未満270LM超のものを同様に乗客用設備によって、2種類(B1、B2)に区分した。これらはある段階でRoPaxに取って代わられる可能性がある。
- 車線長べースの積載能力270LM未満の小型フェリーをCに区分した。ごく短距離の航路に配船されるもので、RoPaxに取って代わられることは考えられない。
- 在来型の貨物輸送専用のRoRo船は、旅客設備をほとんど備えていない。
- 旅客のみまたは旅客と乗用車のカテゴリーは高速フェリーやHSSと呼ばれている。