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3. 米国における海賊対策

 

米国では少なくとも6つの政府機関が何らかの形で、海賊及び船舶テロ対策にかかわっている。

 

・ 海軍情報局(Office of Naval intelligence: ONI)

・ 国務省海事局(Office of Marine Affairs)

・ 運輸省(MarAd)

・ 運輸省(USCG)

・ 運輸省保安情報局(Office of Security and Intelligence)

・ 連邦捜査局(FBI)

 

それぞれの政府機関が、海賊対策の分野でどのような役割を果たしているかを以下にまとめる。

 

海軍情報局(ONI)

同局は商船用警告情報システム(Mariner Warning Information System)の管理責任を負っている。同システムは、政府及び業界に対して民間海運が遭遇した被害に関するメッセージを毎週提供している。ONIの警告システムの歴史は1970年代に溯る。海軍長官は、ONIに対して、民間海運に対する警告に関して国務省、海軍、USCG、MarAd、運輸省の間で交わされた合意覚え書きによる取り決めを実行に移すよう指示した。この指令は機密扱いであった。しかしながら、同指令によれば、機密度が最も低いデータを、伝達速度の最も速い伝達手段により海事警報に使用するよう求めていた。ONIは国際海事局(IMB)からの通信とその他の機関からの情報をインプットとして利用した。ONIによれば、同局のデータベースに含まれている事件数は、IMBの報告数よりも多い。一方、IMBは未遂事件も記録しているが、ONIは未遂事件は除外している。報告された事件は内部配布用にまとめられており、この情報が何らかの形で、ONIのウェブサイトに間もなく掲載される予定である。

 

 

 

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