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リバティー・マリタイム社は、自社船でこのような事件が発生した報告があったと聞いて驚いたようである。持ち船5隻の小規模な会杜であり、このような事件が実際に発生していれば、船主の耳に入っていて当然と考えられる。

 

・ Green Valley号事件―米国籍LASH船が1999年9月に被害に遭ったとIMOにより報告されている。被害の詳細は不明。セントラル・ガルフ社に問い合わせたところ、当該船が被害にあった事実はないという回答であった。実際、同船は当時MSCにチャーターされており、Diego Garciaに配備されていた。MSCチャーター期間中に同船が些少でも被害に遭っていれば、注目を集めているはずである。

 

1999年と2000年の3ヶ月(8月、9月、10月のデータしか入手できなかった)にIMOにより報告された海賊その他の被害報告リストから、米国籍ではないが米国がコントロールしている船舶が関与している事件を洗い出してみた。1999年にIMOが報告した309件のうち、米国企業所有(APL、Stolt、Crowley、PGS)の非米国籍船が被害にあった事件は4件であった。2000年の3ヶ月間に発生した130件には米国企業有非米国籍船の被害はなかった。

 

南米及びパナマ海峡沿いで、海賊行為をはじめとするその他の海上犯罪が数多く発生している。海軍情報局の報告によれば、過去5年間に当該海域で約100件の事件が発生している。このうち約半数は南米東海岸のガイアナ−ウルグアイ間で発生しており、約3分の1が、南米西海岸で発生したものである。

 

付録1に、海軍情報局が報告した、過去5年間の北米、南米、カリブ海の海賊行為、海運に対する脅威にかかわる事件すべての簡単な説明をあげた。

 

 

 

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