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10) クルーズ船建造促進法案(S. 2290)

 

提出日:1998年7月10日

提案者:ブロー上院議員

 

ブロー上院議員(民主党ルイジアナ州)は「クルーズ船の米国新造と連結して、外国建造船が内航クルーズ運航資格つきで米国籍を取得することを認める」法案を提出した。S. 2290は1998年7月10日に上院通商委員会に付託された。

同法案はサモンド上院議員のクルーズ船改革法案(S. 803)といくつかの重要な相違点があるが、米国におけるクルーズ交通量の拡張という目的は共通していた。S. 803は、同一航路に競合する米国籍クルーズ船社が存在しない限りにおいて、クルーズ船社に外国籍クルーズ船の運航を認めるものであった。ブロー法案は、連続して米国港湾間を運航するクルーズ船はすべて米国籍でなければならないが、クルーズ船運航者が外国で船舶を購入することを認めていた。ただし、当該外国建造船の客室又は寝台収容能力の少なくとも75%を有するクルーズ船を国内建造する強制力のある契約を結ぶことが条件とされた。

具体的に、S. 2290は、次のような内容となっている。

 

・米国建造ではないクルーズ船に内航従事特権のある米国籍を与える。

・ただし、当該船舶の運航者は内航従事特権を与えられた外国建造クルーズ船の客室又は寝台の総収容能力の少なくとも75%に相当する総収容能力のクルーズ船を米国で建造する強制力のある契約を結ばなければならない。

・当該契約により建造された船舶の引き渡しから2年後に、内航従事特権は失効する。

・本法のもとで米国籍を取得した船舶は、米国建造クルーズ船が既に運航している内航航路で運航することを禁じる。

・本法のもとで米国籍を取得した船舶、または強制力のある契約により建造された船舶のハワイ諸島間の運航を禁じる。

・本法のもとで米国籍を取得した船舶、または強制力のある契約により建造された船舶が、米国籍取得後に外国籍に転籍することを認める。但し、その場合は内航従事許可は取り消される。

 

 

 

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