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3. 最近の内航船建造

 

1990年代の半ばに米国造船所は輸出船建造の拡大を試みたにもかかわらず、現在の米国造船所は顧客基盤を専ら米国海軍と、内航船主に依存している。国際市場への参入を図る試みは失敗に終わり、輸出事業に最も積極的であった造船会社2社は甚大な損失を出した。現時点で、戦略的事業として輸出船の建造に焦点を合わせている米国造船所は存在しない。その代わりに、生き残った数少ない造船所は、限られてはいるが、財政的に魅力のある将来の艦艇建造市場と、老朽化するタンカー及びコンテナ船の代替建造需要によって発生する内航商船受注に焦点を当てている。中小規模の造船所は、依然としてオフショア支援船舶、小型旅客船、タグ、その他様々な船種の建造を手掛けている。

 

内航船の最近の受注状況

1992年以来、内航向けに100GTを超える貨物船及び旅客船は約119隻建造された。これらの大部分が小型旅客船またはオフショア支援船である。加えて同時期に365kwを超えるタグボートが約220隻建造されている。

 

1992年以降の内航船建造数

(100GTを超える貨物船、旅客船、365kwを超えるタグ)

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