→ 短所
特定部門のデザインが劣っている
高級船の分野において艤装がやや貧弱
比較的高い人件費
主要舶用機器(エンジン等)を輸入に依存
国内市場が小規模で分断化されているため、業界の規模が比較的小さい
大半の中小メーカーは財務基盤が脆弱
小規模メーカーの多くは家内工業的意識が強い
1.5 プレジャーボート製造業に対する政府支援
連邦及び州政府による支援のうち、プレジャーボート製造業に特定して供与されるものはごく限られているが、高速フェリー製造業だけは戦略的輸出産業と目されている(高速フェリーを除く舟艇製造業の大半は輸出競争力がないと見なされている)ことから、広範な輸出支援プログラムが利用可能である。
なお、豪州において業種横断的に適用可能な政府支援プログラムについては、必要条件さえ満たせば他の舟艇製造業も利用可能である。
主要な産業支援プログラムは、連邦政府と州政府との共同出資をベースに、Aus-Industryから提供されている。これは、全ての産業を対象に適格とされた企業に対し、補助金を中心とした一連の支援サービスを提供するもので、次の分野について専門的なアドバイスや指導が行われる。
・海外市場マーケティング(最近、大幅な予算削減が行われた)
・国際競争力の維持・確保
・品質管理
なお、補助金は、生産性の改善や輸出障壁などの問題の解決にあたって専門コンサルタントを活用した場合、その費用の50%を負担するという形で支払われる。
多くの州政府は、製造事業者ではなくボート産業全般に対する支援策を講じているところもある。例えば、ビクトリア州においては、ビクトリア州ボート評議会(「State Boating Council of Victoria」) が、政府資金により、ボートレジャー、国民のニーズに合致したボート関連法及び政策の立案、ボートレジャーのための公的資源の効率的かつ費用効果の高い管理方法等、プレジャーボートに関わる課題について調査し、州政府に助言を行っている。