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→ 引越し−近年、定年退職後の夫婦が温暖な気候を求めて引越しをする傾向が強まっている。寒い南部の州の定年退職者の引越し先としてクィーンズランド州が人気を集めており、かかる傾向がクィーンズランド州のプレジャーボート市場の動向に影響を与えている。

 

豪州において、プレジャーボートの人気は、余暇及び観光旅行のレジャーのメニューの一つとして当面続くものと予想される。豪州で人々がレジャーとしてボートに乗る回数は、年間延べ約1,500万回にも上っているが、かかるプレジャーボート市場において、その製品の約9割は豪州のメーカーから供給されている。

 

1.2 新造プレジャーボートの市場規模

前述のとおり、新規プレジャーボートの販売隻数は公表されておらず、登録上の統計も市場の正確な指標とはならない。

舟艇工業会(BIA)から発表されている推定値によると、新規プレジャーボートの年間販売数は表1−1のとおりとなっている。舟艇業界の推定では、これらに加え、カヌーやカヤック、その他類似の小型舟艇が毎年約2,500隻程度新規に販売されているという。

これらの数値に見られるように、小型のオープン・クラフト、ラナバウト、トレーラー・ボート(トレーラーに搭載可能なモーターボート)、及び小型遊漁船等が市場の大半を占めている。これらの多くが平均30〜35馬力程度の船外機を搭載しているため、沖合航行に適しており、実際、ボート所有者の9割以上が沿海区域を航海した経験を有している。船外機メーカーは国内にはないため、年間約2.5〜3万台が輸入されており、この水準は過去8年間ほとんど変化していない。

 

表1−1 豪州における新規プレジャーボートの販売隻数(推定)

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