次に米国の内航輸送の実情をみてみよう。内航輸送は内航海運(Domestic Ocean)及び内陸水運、及び五大湖輸送に分けられる。内航海運はさらに:1)非隣接(non-contiguous:米国本土とハワイ、プエルトリコ、アラスカ間等);2)沿岸(coastal:東海岸、西海岸、メキシコ湾岸);3)沿岸間(inter-coastal:パナマ運河経由東海岸―西海岸間等)に分類される。
米国海運の分類
◆ 外航海運(International)
◆ 内航輸送(Domestic)
・ 内航海運/航洋内航(Domestic Ocean/Deep-sea)
- 非隣接(non-contiguous):米国本土と島嶼(プエルトリコ、ハワイ、その他の米国領太平洋諸島)及びアラスカ間航路
- 沿岸(coastal):大西洋岸(西海岸)、メキシコ湾岸、太平洋岸(東海岸)に沿った航路。セントローレンス水路を起点、終点とする航路を含む。
- 沿岸間(inter-coastal):パナマ運河を通過する大西洋岸(メキシコ湾岸)と太平洋岸を結ぶ航路
・ 内陸水運(Inland Waterway)
・ 五大湖水運(Great Lakes)
米国の内航輸送は全てジョーンズ・アクトによる米国船主、米国籍、米国建造、米国人配乗要件にしばられるが、1998年には全ての交通機関による米国内都市間荷動きの14%に相当する10億トン、金額にして2,220億ドル相当の貨物及び8,000万人の旅客を輸送した。(1998年MarAd年次報告書、詳細は表2-6、1999年商務省統計年報参照)