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2-2 船腹構成の現状

表2-1は運輸省海事局(Maritime Administration: MarAd)が発表した1999年1月1日現在の貨物輸送に従事する米国籍船の隻数及び貨物輸送能力を使用区分別に示したものである。表中貨物輸送能力は1,000トン単位で示されている。

この調査でMarAdは国際航路に従事する米国籍船の総数を407隻(自航144隻、非自航263隻)、国内貨物輸送に従事する総数を28,947隻としている。貨物輸送とは関係ないが、同じ調査でMarAdは米国籍のタグ及び曳船総数5,446隻、クルーズ船・客船その他2,915隻と発表しているので、国内航路に従事する米国籍船の総数は37,308隻となる。また、表2-1によれば米国内水上貨物輸送能力58,058千トンのうち85%はバージによるものである。国際航路の貨物輸送能力6,405千トンは商業分野の全体64,463千トンの10%に過ぎない。

 

表2-1の自航船(外航及び内航)には一般貨物船、RO/RO、タンカー、多目的船、ラッシュ船、デッキ・バージ船が含まれるが海洋油田用サプライ船は含まれていない。またタグ/バージは1,000総トンを超えたものでも非自航船の分類に入っておりこれ等は下記のごとく国際航路2隻、国内沿岸及び非隣接航路16隻、五大湖船9隻となっている。

* 外航船 ― 液体バルク2隻(78,000トン)

* 国内沿岸航路及び非隣接航路―

液体バルク11隻(413,000トン)

ドライバルク4隻(95,000トン)

その他貨物1隻(20,000トン)

* 五大湖船―

液体バルク2隻(19,000トン)

ドライバルク7隻(153,000トン)

 

米国の最大のオーナー・オペレーターは米国政府である。表2-1では178隻が国防予備船隊として保存されその貨物輸送能力はシーリフト船の7隻も含めて3,668千トンであり、またこれらは全て自航外航船であるので商業用外航船の輸送能力6,405千トンの輸送能力の57%強の輸送能力を持っていることになる。しかし政府手持船の内容を見てみると国家非常時の際に動員できる船の数は下記のように意外と少ない。

 

 

 

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