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VUMSはオランダに3つの事務所を持っていたが、2000年内にはアムステルダム事務所が閉鎖される予定である。全てのアフターサービス業務はロッテルダムの新しい施設に統合され、全ての販売業務と管理業務はGloningenに統合される予定である。ロッテルダムの新しい施設には、工場と倉庫が併設されている。この工場は従来から持っている能力(スラスター修理(年間最小容量30基)、シリンダヘッドのオーバーホール(年間最小容量200基)、ギアボックスのオーバーホール及び油圧ポンプ・モーターの修理)を引き継いでいる。

ポーランド及び西ロシアにおけるVUMSの運営については、現在レヴューの段階である。

KamewaとUlsteinは、それぞれ広範囲な販売・サービスの国際ネットワークを有していたが、同じ地理的市場に対して業務を実施していたところは統合された。

R社による買収の前にVUMSによってなされたこれらの決定は、新しいオーナーであるR社によって覆されることはないと思われる。

顧客との関係を単純化するため、VUMSは、顧客の要求が何であろうと各顧客を一人のAccount Managerが担当するAccount Manager Systemを導入した。これらのAccount Managerは、顧客と密接な連絡を取り彼らの短期的・長期的ニーズを確認することを主要な任務として各支店に配属されている。

加えて、市場区分管理(Market Segment management)に関する動きが、会社の仕事の手法の大きな変化として揚げられる。VUMSは、個々の構成部品が他の部品の強さから利益を得ることが出来ること(即ち、一つのタイプの顧客(例えば、定期旅客船)に対する製品販売の促進に成功している販売員は、その顧客に浸透していない他の部品の販売促進の責任を負うこと)を望んだ。この方法により、VUMSは全ての製品に関して全ての市場において最大限に食い込むことを目指した。Market Segment ManagerたちはAccount Managerたちが彼らの地域で顧客のニーズに適合するための支援を行う。

さらに、現在、Account Managerとその顧客に対して全ての関連情報(製品文書等)の提供を確実にするProduct Managerの職種が設けられた。

 

3.1.2 Rolls-Royce

R社は、最近、統合計画の第一段階を終了した。これは、各事業を隈無く把握するために実施されたVUMSの企業の訪問及び情報の収集を伴ったものであった。これは、販売、マーケティング、製品、運営及び人材等の全ての主要な事業分野をカバーするため特別に設置された統合チームによって実施された。統合計画の第二段階は、事業に向けた方法の策定を含むものであり、これは事業の全ての要素の潜在的貢献度を認識した包括的アプローチを採用することにより実施するものである。

R社は、拡大したグローバル・ネットワーク、より広い製品及びより統合された高度技術解決法(more integrated turnkey solutions)を通して、顧客に対してより良いサービスを提供できるようになると信じている。

 

 

 

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