また、より深い海域で使用するため、現存のオフショアリグは改造してグレードアップする必要がある。これがリグ建造ヤードに追い風となった。在来船の修繕ヤードも、オフショア分野へ力を入れた。
1998年のオフショア関連の修繕および新造船の売り上げは、9億5千6百万シンガポールドルであった。これは、シンガポール造船業の売り上げ合計の24.7%。前年の8億2千8百万シンガポールドルに対して15%増加した。
オフショア部門において、シンガポール造船所は、ジャッキアップリグ、ドリリングリグ、セミマージブル構造物の修繕、改造ならびに建造を行っている。
2. 各造船所の動き
(1) JSLグループ(ジュロン造船所、センバワン造船所)
JSLグループの1998年の総売上は、97年に対して41.1%増の9億3,370万シンガポールドルとなった。この売上額には、センバワン造船所の業績が算入されている。98年の税引き前利益は、97年の6,770万シンガポールドルから50.2%増加して10,170万シンガポールドルと史上最高益となった。
売り上げ構成は、船舶修繕が54%、オフショア関連が18%、新造船が16%、その他12%であった。
1998年のグループ全体の修繕および改造船舶数は、378隻、1,610万総トンであった。このうち、371隻が修繕、残りの7隻が改造およびオフショア関連であった。船種別に見ると、タンカーが60%、コンテナ船が7%、バルクキャリアが10%、旅客船が11%、一般貨物船が3%、その他9%であった。
1998年の新造船竣工隻数は6隻であった。このうち3隻が831TEU型コンテナ船、2隻が37,000DWT型バラ積み船、残りの1隻が30,000DWT型プロダクトタンカーであった。