日本財団 図書館


なお、98年12月、NOLはシンガポールにある本社ビルを1.85億S$で売却した。

3) 部門別業務概要

1] 定期コンテナサービス

APLを傘下に収めたことにより、NOLのコンテナ輸送ネットワークはさらに広がり、APLのブランド名の下に、北米、中・南米、欧州、アジア、中東、豪州の各航路で週60便以上のサービスを行っている。特に、週9便が開設されている太平洋航路は第1位、また中国〜欧州直行便を含み週4便が開設されているアジア〜欧州航路は第3位の輸送力を誇る。98年には北米〜北欧航路のサービスが開始された他、南米西岸へのサービスも開始された。また、豪州航路には2,800TEUのコンテナ船2隻が新たに投入された。新造船としては、5,000TEUのコンテナ船3隻と831TEUのコンテナ船3隻が新たに投入され、同社の船隊の平均船齢は6年 (全世界の船隊の平均船齢は16年)と極めて若くなっている。

2] チャーター・サービス

NOLは、アフラマックス型の原油タンカー21隻、クリーン・プロダクト・タンカー10隻、バルク・キャリアー8隻、及びフィーダー・コンテナ船9隻の計48隻、292万DWTの船舶を用いて、長期傭船、スポット傭船の形でウェット又はドライ・バルク貨物等を輸送している。

 

NOLグループの船隊

018-1.gif

 

2. その他の主要企業

1] Pacific Carriers Limited(PCL)

海運(船舶保有・マネジメント、チャーター)、貨物貿易、船舶ブローカー業務等を行っており、海運業ではドライ・バルクが中心であるが、液体貨物市場にも手を広げ、タンカー部門(プロダクト及びケミカルタンカー)の強化を進めている他、97年からはアジア域内でのコンテナフィーダーサービス(現在、シンガポールとマレーシア・インドネシアを結ぶ6ルート)及び倉庫業務にも手を広げている。

グループ全体の98年の売上げは1.17億S$(前年比2.9%増)で、このうち海運業の売上は32%を占めている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION