リットン・インダストリーズは、1961年12月にインガルス造船を買収することにより海軍艦艇及び商船の建造事業に参入し、それまで蓄積してきた船舶及びミサイル向けのエレクトロニクス技術をこれに生かすこととした。
インガルス造船(ミシシッピ州パスカグーラ)は1938年11月に設立された造船会社で、最初の全溶接による貨物船を建造する等、主に商船建造でその実力を発揮してきた。また、第2時世界大戦中及び1950年代初期以降には、原子力潜水艦、水上戦闘艦を含む海軍艦艇も建造した。
1960年半ばにリットン・インダストリーズは、今後の造船需要の増大を見越して、傾斜船台方式の旧東岸施設とパスカグーラ川をはさんで対岸に、組立てライン型の近代的な造船施設を建造することを決定した。新設された西岸施設は1970年から供用が開始され、以降インガルス造船は、主に駆逐艦、ミサイル巡洋艦等の水上戦闘艦や揚陸作戦艦艇の建造分野において主要プレイヤーの役割を果している。