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通貨統合を果した欧州企業絡みの案件が急増したため、米国のM&A取引きが全世界に占めるシェアは50%と前年に比べて減少したものの、依然として米国が世界のM&Aをリードしている状況には変わりない。

 

1-1 近年におけるM&Aの伸び

 

米国における合併・買収活動は過去10年間に急成長を示している。

特に1998年には、次の図に示すように12,000件を超えるM&A取引が報告され、取引総額は1兆6,000億ドルに上った。1998年1年間のM&A取引価額だけで、その前の2年間(1996年〜97年)のM&A取引総額を上回っている。また、1990年〜95年の6年間のM&A取引総額をも上回っている。

1994-1998年の5年間でみると、取引件数ベースでの伸びは年平均13%、取引価額ベースでの伸びは年平均48%となっており、最近の大型合併を反映してM&A取引価額の伸びが著しくなっている。

1999年は若干スローダウンし、取引件数ベースでは10,500件と前年比15%の減となったが、取引価額ベースでは1兆7,000億ドルと前年を上回り、史上最高額を記録している。

 

 

 

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