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− 舶用機器は耐腐食性素材を使用していること

− 舶用機器は、船の運航中に船の傾斜や釣合い調整、縦揺れ、横揺れなどがあっても支障のないような設計が施され、またそれに準じて作られていなければならない。

− 舶用機器は、船の振動にも耐えられるものでなければならない。

 

船舶に装備される機器の数や種類、サイズは船舶の種類やサイズにより異なる。船舶の種類ごとに装備される舶用機器が海事規定によって決められている。インドネシアにおける舶用機器の需要見通しは、もちろん建造される船の数に関わってくる。4.1.1.で触れたように、インドネシアの年間の船舶需要は(経済成長や船舶輸出を考慮せず)、315,000DWTが見込まれており、船舶の平均容積トン数が3,500DWTであるとすると90隻に相当する。従って、舶用機器も年間90隻に対して90セットが必要ということになる。また、4.1.2で触れたように、インドネシアでは年間(船舶輸出を考慮に入れなくても)、3,500DWTの船が102隻、5,700DWTの船が6隻、23,200DWTの船が1隻、合計109隻の需要が見込まれている。従ってこの場合、109隻の船に対して舶用機器が年間109セット必要ということになる。

 

4.4 造船所による国内製品需要見通し

前述4.3によると、船舶需要は90隻(仮定1)または109隻(仮定2)ということになるが、インドネシア造船所の造船能力は現在のところ年間約200,000DWTのみである。すなわち、年間にして平均3,500DWTの船を約57隻建造する能力に相当する。近い将来、新しく造船所を造る為の投資が行われなければ、インドネシアの造船に必要とされる資材、機械・機器類は、年間57隻用57セットに止まることになる。現在インドネシアで生産されている造船関連製品は、以下の通り分類できる:

− 国内資材を使って生産されたもの

− 輸入資材を使って生産されたもの

− 国内の部品及び組立品を使って組み立てられたもの

− 輸入された部品及び組立品を使って組み立てられたもの

 

インドネシアの造船関連業界は生産容量、能力、経験に合わせて以下の造船用資材、機械・機器類を生産している:

− 船体鋼板(25mm以内)

− 山形鋼、型鋼、棒鋼

 

 

 

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